25May
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私の1日は電気ケトルで始まり、
電気ケトルで終わる。
それくらい電気ケトルは重要だった。
ところが、ある日、
スイッチを入れても、
自動で切れるようになってしまった。
そりゃお湯が沸けば切れるわけだが、
とっても親切なことに、
お湯が沸き始めた瞬間に切れるようになった。
おかげで、いつも中途半端な熱さのお湯ができる。
まるで自分の人生のようだ。
中途半端で、
熱くなりかけたところでいつもやめてしまう。
一歩が踏み出せない。
自信が持てない。
新しいケトルを買えばよかったのだが、
中途半端に使えるので、
私は直らないかいろいろやってみた。
その結果、
壊れかけている原因は、
『接触不良』だとわかった。
電気ケトルの下を少し浮かせ、
スタンドと5度の角度をつけて設置すると、
最後まで沸くということがわかった。
接触不良が、5度傾けることで直ったのだ。
人生でも同じではないだろうか。
何だか、中途半端で上手くいかない。
そんなときは、接触不良なのだ。
だったら接触させればいい。
そして、大切なのは5度傾けるということだ。
例えば、私は、1つのことが上手くいかないとき、
ちょっと違った角度から攻めることにしている。
完全に違う視点ではなく、
ほんの少しだけズラすのだ。
そしたら、ちょっとだけ新しいものと接触し、
新しいアイデアが浮かぶ。
だから乗り越えられる。
私の1日は、電気ケトルで始まり、
電気ケトルで終わる。
今日も5度傾けた電気ケトルは、
入れた分の水をお湯にしてくれるだろう。
それは、いつも中途半端な私に、
熱い気持ちを思い出させてくれる。
ぬるくなった自信をわかせてくれるのだ。
そして、私の人生の接触不良が
解消されていくのである。
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