19Jun
「あんた、この前言ってことと違うじゃないの!
何で言ってることが毎回違うのよ!
ふざけんじゃないわよ。」
何度怒られたかわかりません。
私は記憶が”ちょっと”できません。
あなたには記憶力が悪いということが
どういうことかわかるでしょうか?
例えば、私は教師でしたが、
次のような問題がありました。
・教える内容を覚えられない
・生徒の顔や名前が覚えられない
・会議の内容が覚えられない
完全にアウトです。
まるで仕事になりません。
だけど、自分で言うのもなんですが、
私は職場で1番活躍し、
生徒や同僚を含め、
誰よりも信頼されていました。
なぜか?
欠点をカバーするだけの努力をしていたからです。
例えば、
・教える内容を覚えられない
→ 教える前に、教科書を再度勉強し、
教える内容を一字一句全部ノートに書き出し、
授業の前に必ずリハーサルを行い、
万全の状態で授業にのぞんだ。
・生徒の顔や名前が覚えられない
→ 生徒の顔を全部写真でとり、
顔写真と名前をノートにはり、
毎回、ノートを見ながら、誰なのかを把握した。
・会議の内容が覚えられない
→ 会議の内容を全部スケジュール帳に書き込んだ。
やるべきことの優先順位をつけ、
やったことからチェックしていった。
このように、普通の人はやらなくてもいいことまで、
時間と労力をかけ、全部やっていたわけです。
だから、普通の人よりも仕事ができたのです。
それは、普通の人より、
仕事ができる能力があったのではなく、
普通の人がしなくていい努力を
死ぬほどしていた結果です。
もし、自分が、何か劣っていると感じていて、
できていないことがあるとしたら、
それは、
・欠点を見て見ぬふりをしているか
・諦めているか
・代替案を探す努力をしていないか
どれかだと思います。
特に、『代替案』は非常に重要です。
私は記憶ができません。
したがって、私の脳は外部記憶媒体に
頼るほかありません。
普通の人が数行から数ページのメモで済むところを、
私はノート丸ごと1冊使ってメモしていました。
重要なポイントは次の3つです。
・自分の欠点を素直に認めた
泣くほどくやしかったし、
なぜ自分がこんな目に会うのか世の中を憎みました。
しかし、現実とはそういうものなのです。
欠点を認める勇気を持つことです。
・諦めなかった
何度も嫌になりました。
だけど、そうするしか他に道はありませんでした。
諦めたらそこで試合終了なのです。
・代替案を探す努力をした
記憶できなければ、書くしかない。
できるようになる方法は必ずあります。
必ず。
例えば、セミナーをきくとき、
一般的にはどのように言われているか
知っていますか?
・講師の話やスライドを全部書く必要はない。
・気づいたことやこれからやるべきことだけを書けばいい。
それをできるのは”普通”の人です。
私が、気づいたことだけを書いていたら、
後から見たとき、
”それが何なのか”まったく理解できません。
忘れてしまうからです。
連想できないのです。
「書いてもどうせ後から見ないよ」
と、平気で言える人が、死ぬほどうらやましいです。
私の場合は、後から見ないと、
”なかったことと同じ”になってしまいます。
だから、私は、講師の話も全部書くし、
スライドも全部書くし、
気づいたこともやるべきことも”全部”書きます。
書いたことが、私の脳だからです。
書かなければ、なかったことになってしまうのです。
自分から大事なことや思い出が
失われていく感覚がわかりますか?
もしかしたら、さみしいし、
つらいねと思うかもしれませんね。
残念ながら、まったくさみしくも、
つらくもありません。
なぜなら、なかったことと同じとは、
失われていくのではなく、
最初からなかったことと同じだからです。
何もなかったところに、感情などありません。
思い出を失うことは、悲しいことではなく、
何もなかったというだけなのです。
もちろん、短期間であれば内容は覚えています。
そのうち内容は忘れ、
”楽しかった”、”面白かった”
感情だけが残ります。
そして、いずれ、感情さえもなくなります。
だから、私は、すべてメモしておくのです。
一週間フレンズ。のように。
”見ればわかるように”
私のスケジュール帳は、
どのページも、
文字で埋め尽くされて真っ黒です。
多かれ少なかれ、あなたも同じようなことがあるでしょう。
だからこそ、中途半端にせず、
欠点を認める勇気を持ち、
乗り越える努力をしてほしいのです。
私は、まわりから見れば、
”すごく仕事ができる人”だそうです。
しかし、事実は、
”すごく仕事ができるまで努力した人”
です。
不可能など私はないと思っています。
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