何のために生まれてきたのか?

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悟りセミナー

16.教え上手は愛され上手

前回は、カルマについて話をしました。

自分が行ったことは、必ず自分に返ってくる
という話でした。

人と関わる場合、普遍意識を絶対的に信頼し、
相手の可能性、成長を第一に考えることが
大切でした。

自分はもちろんですが、
相手に対しても学ぶ機会を
うばってはいけないんでしたね。

今日は人に教えるとはどういうことか、
また人に商品やサービスを提供する
セールスとはどうあるべきかお話しします。

みんなから愛される秘訣

友達や家族、仕事関係の人に
何かを教えることがあると思います。

また人に教えられることもあります。

教えてもらっても、説明がくどいと思ったり、
うざいなあと思ったりすることがあります。

逆にすごく楽しく話を聞けるときもあります。

その違いは何なのでしょうか?

今日の話をきくことで、
あなたは人に教えるのが上手になります。

みんながあなたの話をききたいと
愛されるようになります。

教え上手になる秘訣をお話しします。

教育とは何か?

私は学校の先生としてはたらいているとき、
一つの疑問を持っていました。

それは必ず教科書通りに教えなければ
ならないということです。

例えばちびまる子ちゃんのように、
丸尾くんや花輪くん、藤木くんに山根くん、
いろんな子がいるのに、
教える内容はまったく同じなのです。

少しでも違うことを教えれば、
教育委員会から指導が入ります。

いつまでに何を教えるのか計画を提出し、
計画通りに進んでいるかチェックが入り、
予定より遅れていれば、厳しいお叱りをうけます。

学校教育とは完全にマニュアル化された
世界だということです。

もちろん教師の裁量によって、
教え方というのは工夫ができます。

しかし基本は教科書にあることを
そのまま教える必要があります。

私は受験が当たり前の進学校はもちろん、
まったく受験など頭にない学校へも
行っていました。

小学校で習う知識も身についていないのに、
高校の教科書通りに授業を進めるというのは
どう考えても無理でした。

とても生徒のためになるとは思えません。

生徒たちの中には、勉強どころではなく
授業中にバレーボールを持って入ってきたり
教室で暴れたりするものもいました。

子供たちも好きで学校に来ているわけじゃない。
生まれた環境や両親も自分で選んだものじゃない。

全部ではありませんが、
学校で行われている多くは、教育ではなく、
単なる知識の詰め込みでしかないように
感じたものです。

価値観を押し付けてはならない

私たちは人にものを教える場合、
「~しなければならない」とか「~するべき」
という言い方をします。

しかし普遍意識の視点からすると、
そのような断定した言い方というのは、
リスクがあります。

なぜなら私たちの考えは、
ただの価値観にしかすぎないからです。

70億人の人がいれば、70億通りの考え方があります。

一つ一つは答えではありません。
ただの一つの考え方です。

それにも関わらず、それが答えであるかのように
相手につきつけることは、
相手を迷いの森に送り込むようなものです。

学校教育でもそれは同じです。

人に教えるということは、
真実を正しく理解している必要があります。

しかしこの世界の幻にとらわれている以上、
正しい教育をすることはできないでしょう。

マニュアル化された教育など、
ただの価値観の押し付けにすぎません。

もちろん中には心から子供たちのことを思い、
熱心に教えている先生方います。

しかしながら、生徒の可能性を見ず、
ただ知識を伝達するだけの先生が
多いことも事実です。

教えられる生徒はもちろん、
教える先生ともども、誤った価値観を押し付け、
幻の中で迷妄している姿は
見ていて心が痛くなります。

学校教育で間違った価値観が増えるほど、
生徒自身の可能性が失われていくことも
現代教育の一つの弊害のように思えます。

カリキュラム化された教育は、
生徒個々に合ったものではありません。

真の教育とは

もちろん生きていく上で最低限の知識は
身につける必要はあると思います。

しかしそれだけでは不十分だということです。

一人一人の可能性は無限であるのに、
すべての生徒に同じ価値観を植え付けるのは、
可能性にフタをしているようなものです。

価値観が増えるほど
普遍意識の自覚は遠ざかります。

厳しい修行こそが大切だと誤った価値観を
自ら植えつけた修行僧よりも、
信心深く、ただ神にのみ祈っていた農民の方が
普遍意識を自覚しやすかったという話もあります。

受験のためだけに勉強をした生徒よりも、
助け合うことの大切さを日常で感じながら育った
素朴な子供たちの方が、より人々の役に立ち、
社会に貢献できたという話もあります。

もちろん答えはどこにもありません。

ただ言えることは、真の教育とは、
知識を与えることではなく、
生徒の中にある完全性を信じ、
生徒自身が学びたくなるきっかけを与え、
自ら答えを出していく手助けをすることです。

決して価値観の押し付けであっては
ならないのです。

これは教育だけでなく、ビジネスであっても、
人間関係であってもまったく同じです。

人に何かを教えるときも、商品のセールスも、
セミナーやコンサルティング、コーチングも、
焦点をあてるのは相手の完全性です。

決して自分の価値観の押し付けではありません。

教える方と教えられる方は同等

先生と生徒という関係は、立場上、
たまたま立ち位置が先生と生徒という
だけであって、どちらかが一方的に
教えるということはありません。

教えられる立場よりも、
教える立場の方がえらいということも
一切ありません。

先生は一歩高い教壇の上にいるかもしれませんが、
本質的に立っている場所は同じです。

そして普遍意識の視点から見れば、
相手も自分も本質は同じわけです。

「相手=自分自身」です。

相手とは、自分自身の異なった一側面を
表現した存在です。

相手に何かを教えているようで、
相手を通して、自分は教えられているわけです。

上下も優劣もありません。

すべて同等です。

たまたま自分が教えるという役割を
になっているだけであって、
本質的な答えを持っているのは相手自身です。

先生と生徒という関係は立場だけであって、
本来の”主役”は、答えを持っている
生徒自身だということを忘れてはなりません。

人に何かを教えるときのポイント

人に教える立場になったとき、
どうしても答えを教えようとしがちです。

しかし、実際に答えを知っているのは
相手であって、自分でありません。

どのような問題を抱えていて、
どうすべきかは、相手は本質的な部分で
すでにわかっています。

私たちができるのは、その答えを引きだす
きっかけ作りです。

自分以外のすべてが、答えを導くための
ヒントであるように、相手にとっても、
私たちは答えを導くためのヒントです。

相手が、自分を通して、
答えを知るきっかけをつかむということです。

したがって、答えというのは普遍意識ですから、
フォーカスするのは相手の完全性です。

つまり、相手の中にある答えに焦点を
あてるのであって、自分の中にある答えを
相手に押し付けることではありません。

私たち自身も、相手の本質に焦点をあてなければ
なりませんし、相手自身も、自分の本質に
ベクトルを向けることができるよう、
相手自身の問題の真実は何であるかに
目を向けさせ、考えてもらわなければなりません。

相手は、私たちを通して、
自分自身の悩みの本質をとらえようとしています。

答えを知りたいと思ってきているかもしれませんが、
本当の答えは、相手自身が自己の本質と
向き合ったときに導き出されます。

その場ですぐはわからなくとも、
時間をかけ、自分の日常を丁寧に見ていけば、
必ず進むべき道は見えてきます。

一方的に答えのようなものを与えるのではなく、
あくまで相手の本質である普遍意識に焦点をあて、
相手の中から答えを引きだしていく姿勢が大切です。

教育とは、コーチングであり、
相手の中から課題を引き出し、
自身の力で解決していくことが重要です。

私たちは自分の価値観を答えとして
押し付けてはなりません。

自分が持っている答えが、必ずしも相手にも
あてはまるわけではありません。

それは、単なる自分の経験であって、
相手が必要としているものとは限らないからです。

もし、考えを提案する場合も、
「こうしなければならない」と断定するのではなく、
「私はこう思うけれども、あなたはどう思いますか?」と
あくまでヒントとして示すことが大切です。

セールス上手な人

商品やサービスを提供する場合も同じです。

私たちが儲けるために
商品を提供するわけではないです。

相手が絶対に買わないといけないということは
一切ないわけです。

お客様自身が必要であり、
お客様自身が自分の内面と向き合い、
自分で答えを出す道具として、
商品やサービスがあります。

商品やサービスの押し付けであってはなりません。

お店で店員がしつこくセールスしてきたら
嫌ですよね。

フォーカスするのは常にお客様の完全性です。

断定してよいのは、お客様の本質は
完全であるという真理だけです。

特にこれからは「本質」が求められる時代です。

単なる知識ではなく、より本質を理解した
商品やサービスが求められるでしょう。

見せかけだけでなく、お客様の本質に
焦点をあてた商品やサービスが
求められる時代になるということです。

だましだましの商売は一切通用しなくなります。

価値観を押し付けて、「~した方がよい」とか
「~しなければならない」、「買わなければならない」
というのは、相手の可能性を無視したやり方です。

私たちがお客様を変えることはできません。

お客様が自分自身で気づくから、変わるのです。

私たちはそのきっかけでしかありません。

私たちも、商品も、成長のための道具であり、
答えではないのです。

前回の話にもつながりますが、
自分が知っていることをそのまま押し付ければ、
相手が成長する貴重な機会をうばうことにも
なりかねません。

常にお客様の成長に焦点をあてることが
大切です。

私たちができること

本当の教育とは、先生として物事を教えるのではなく、
相手自身が持っている答えに気づかせてあげることです。

問題の本質に気づかせてあげるのです。

だから成長できるのです。

セールスであれば、本当に必要なものに
気づかせてあげることです。

価値観の押し付けは絶対にあってはならないし、
相手の学びを第一に考えて
接する必要があります。

相手の完全性にフォーカスして
接することが大切です。

すべての人の本質は完全であり、
相手を絶対的に信頼して関わる。

そういった本質に焦点をあて
接することができる人が、
本当の教え上手でみんなから愛されるのです。

次回はむかついた人がいたとき
どうとらえるのが
もっとも自分を成長させてくれるか
話をします。

自分の考えと違うことをしたり、
わがままや自分勝手なひどい人は
たくさんいますよね。

そういう人をどうとらえればいいのか。

むかつきの秘密をお話しします。

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