何のために生まれてきたのか?

menu

悟りセミナー

23.本当の許しとは?

前回は善と悪についてお話ししました。

絶対的に良いことや悪いことはなく、
すべて私たちの主観にすぎないのでしたね。

大事なことは、目の前で嫌な出来事が
起こったとしても、感情に流されては
いけないことでした。

目の前の出来事は自分に必要だから
起こっています。

何か大切なことを学ばせようとしているんですね。

それでは感情に流されないようにするには
どうしたらよいでしょうか?

いつでも冷静に、スマートに物事を対処できる方法を
今日はお話しします。

許しとは何か

前回、自分の契約した駐車場に
勝手に車をとめられて
怒り狂ったおばさんの話をしました。

怒りの感情にふりまわされてしまったんですね。

感情もまた過去の経験によって
作りだされたものにすぎません。

車を勝手にとめられてむかつくという感情も、
過去の自分の経験から生み出されたものです。

現におばさんは、次回同じことがあっても、
今回と同じような怒りの感情は持たないでしょう。

不動産屋が間違えることもあると学んだからです。

怒りや嫉妬、恐れなどの感情は、
すべて自分の心が作りだしたものです。

これまで生きてきた経験によって生みだされた
幻にしかすぎません。

この世界が、自分の心が生み出した幻であるのと同じ。

感情もまた幻なのです。

それにも関わらず、多くの人は、
”自分が正しい”と腹を立てます。

考えがただの価値観にすぎず、
感情がただの幻にすぎないのに。

私たちの感情は過去の経験から
無意識に作られます。

そして表面意識にのぼってきた感情について、
こうこうこういう理由でむかついたと
頭で理論づけます。

理由は後付けでしかないのです。

車をとめられてむかついたという感情も、
原因は過去に自分の何かがうばわれたという
経験と結びついて出てきたものかもしれません。

無意識なので本当の原因はわかりませんが、
大事なことは、感情にふりまわされても
何のメリットもないということです。

何一ついいことはないのです。

相手にとっても自分にとっても。

私たちは、もし理不尽なことがあって
むかついたとしても、
それを許さなくてはなりません。

「許す」

それは感情を押さえて、
我慢するということではありません。

真の許しとは、そういった感情が、
”心の作りだしたただの幻である”と
気づくことなのです。

争いはなぜ起こるのか

私たちが普段考えていることは、
ただの価値観にすぎず、その価値観すらも
人間が持つ「分離意識」が作りだした
幻にすぎません。

ほとんどすべての争いは、
価値観の違いによって生じます。

夫婦喧嘩も、戦争も、友達との言い争いも、
価値観の違いが原因で起こります。

私たちは気づく必要があります。

普段の日常において、
いかに自分の価値観に固執し、
怒りや不安といった感情にとらわれているかに。

もし私たちが幻にばかりとらわれていては、
普遍意識が表れてくることはありません。

実際は存在しないものに目を向けるほど、
雲がかかったように真実は見えなくなります。

つまり価値観や感情にとらわれるほど、
私たちは道に迷うのです。

もし今、道に迷っているとしたら、
今の自分の考えや状況に固執していたり、
ネガティブな感情にとらわれているかもしれません。

感情は火災報知機

大丈夫です。

悪い状況やネガティブ感情は
なくてはならない”大切なメッセージ”なのです。

どんなメッセージだと思いますか?

それは、今、目を向けるべきところはココだと
教えてくれているメッセージなのです。

火事になると火災報知器がなりますよね?

耳障りなうるさい音で
危険を教えてくれます。

それと同じで、目の前の問題や
自分の心が持ったネガティブな感情は
今、見るべき大切なところはここだと
教えてくれているのです。

自分が成長する段階にいると
伝えてくれているわけですね。

私たちは普遍意識を自覚する目的を持ち、
魂の進化のためにこの世に生を受けました。

幻の感情に心が揺れるということは、
それだけ普遍意識からズレているということです。

そのズレを修正し、自らが成長していくために、
目の前の問題は、今、見るべきところを
教えてくれているのです。

理不尽な思いとをしたときは

例えば相手が理不尽なことをしたとしましょう。

相手が自分に悪いことをしてきた。
何てひどいやつだと怒りにふるえるでしょう。

怒りという感情を感じたら、
火災報知機が鳴っていると思ってください。

怒りは自分自身の心が作りだした
幻にすぎません。

怒りに身を任せるとこは、相手にとっても
自分にとっても、よいことは何一つありません。

そして怒りが生じるということは、
自分の中で、怒りが生じる原因となっているものが
存在しているということです。

自分の中で「解決されていない課題」が
残されているということです。

怒りという火災報知機が鳴り、
まだ解決されていない課題に
気づかせてくれているのです。

ですので、怒りを感じたら、
自分は幻にとらわれている
未熟な心があるとということに
まずは気づかなければなりません。

そして理不尽なことを言ってきた相手については、
その人は、まだ”成長の途中”にいるというように
受け止めます。

だから、その人自身も幻にとらわれていて、
そのような普遍意識からズレた行動を
とってしまっていると理解します。

普遍意識からズレた行動を取れば、
次から次へと火災報知機が鳴ります。

根本的な問題が解決し、
ちゃんと進むべき道に戻るまでは
何度も繰り返し警告してきます。

避けても逃げても
同じような問題が繰り返しやってくるのです。

そうやって間違った方向に進んでいたと
いうことに気づくのです。

確かに、そのときは理不尽なことをする
とんでもない人に思えるかもしれません。

しかしその人自身も学びの途中にある
ということを忘れてはなりません。

私たちは、どんなに相手が憎かろうと、
愛を持って接しなければなりません。

相手と同じように幻を見て、
腹を立てていてはいけないのです。

見なければならないのは、
幻ではなく、普遍意識です。

真実を見る必要があります。

どんなことがあろうと、
相手を批判してはなりません。

それができるのは普遍意識のみであり、
私たちに批判する権利はありません。

決して自我意識に流されてはならないのです。

人の欠点を見るということは、
実在しない幻影に目を向けるということです。

私たちは、相手の本質のみに意識を向け、
相手の完全性を絶対的に信頼し、
相手の可能性を信じて接しなければなりません。

この世界には、善もなければ、悪もありません。

唯一完全である普遍意識そのものがあるだけなのです。

まずはすべては心が作り出した幻であると
意識して過ごしてみてください。

心の持ちようで、人生が決まります。

素晴らしい人生になるかどうかは、
自分の心のあり方で決まるのです。

本当の許しとは、相手を受け入れることでも
嫌なことを忘れることでもなく、
ただ目の前の現実は幻であると
気づくことなのです。

次回は、自我意識に翻弄され、
感情に流されることのないよう
最強の感情のコントロール法をお話しします。

あなたは、そのコントロール方をマスターすることで、
どんな状況でも、冷静に対応でき、
まわりから一目おかれる存在になります。

続きはこちら